1 デジタルマーケティングって何?篇~「キングダム」で学ぶマーケティング~


近年、多くの場面で使われている【デジタルマーケティング】この言葉は一体何を意味するのでしょうか?

詳しく教えてください。と、聞かれどれだけの人が答えられるでしょうか?

この言葉に、はっきりとした定義が存在しない為に、狭義の意味で言葉だけが広まっている現状を多々感じることがあります。

今回は少し、デジタルマーケティングの定義について考えていきたいと思います。

その前に…

そもそも、【マーケティングの定義】とは。実はこれも人によって定義が様々であり、これだ!というものはありません。

以下に様々なマーケティングの権威と呼ばれる方の定義をまとめてみました。


フィリップ・コトラー

「マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。」


ピーター・ドラッガー

「マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。」


森岡 毅

「価値を創造する仕事」


他にも多くの定義が存在していますが、少し前までは狭義の意味でのマーケティングが理解の中心になっていましたが、現代ではマーケティングの概念は広義に渡る事が理解されてきています。

(この点はデジタルマーケティングより理解が広まってきているようです。)

マーケティングは企業活動全般には関わってくるものです。

企業としてのゴールは様々だと思いますが、そのゴールに向かいどのような戦略戦術を練るかがマーケティングの本質であると考えられます。

 

例えとして、大人気漫画キングダムで考えてみます。(なぜ、企業例ではなく漫画?と思われる方もいるでしょうが、目的が明確で非常に分かりやすいので使ってみました。)

まずは前提として、目的が明確であることが前提となります。

 

キングダムで言えばここは、中華統一です。

その為に、何をしなければいけないのか(問題提起)が必須です。

統一の為には、6各国を支配する必要があります。

 

次に、目的達成の為の戦略が必要です。

 

ここでポイントになるのはまず初めに嬴政が行った事は組織改革です。

目的達成のために、意思疎通の回路を作ることが重要です。

そして、この才能を生かすためのリーダーを抽出する事。嬴政は組織改革から各将軍の選定を行います。さらに、嬴政陣営ではまずどこから攻めるのか、敵を攻略するための情報を集め戦略を明確にしていきます。韓から攻めるのか、趙から攻めるのか。

次にどのような資源配分を行うべきか。キングダムでいうと、どの軍がどこをどのように攻めるかですね。企業で言えばこれは、人や物、お金、時間をどう配分していくかです。

数的不利でも勝つために戦略は欠かせません。企業で言うと数的不利を資源の不足として考えると、必ずしも資源が不足しているからうまくいかないとは限りません。戦略に基づいた資源配分の選択が重要になります。

そして、各軍は戦略を実行するために戦術を考えます。登場人物の配置が適しているかどうかはここではご容赦ください。。。。

各軍のリーダーは与えられたミッション遂行のために自分の軍の人の配置、策を練り実行します。

ここでいうマーケティング部の役割は、各軍の戦術遂行の為に必要な情報収集・情報提供をすることです。敵の人数、地理的要因、天候、各軍(敵も含む)の人材詳細など。もちろん実際に漫画にはマーケティング部は存在しませんが、各軍との連携を計り、各軍がよりスムーズにミッションを達成するための道筋を提供する必要があるのです。そして、これは変化を伴うものであり、変化に合わせ常に施策を行っていく必要があります。

キングダムで言うマーケティングとは、それぞれの軍と連携をはかり、勝つための施策、情報収集を行うことで勝てる軍を作り上げていく事なのです。さらに、マーケティングの軍には各軍の戦力、弱さ、強さを計算し、最大限の強さを発揮させる必要があります。

一つの戦いが終われば結果・分析を行い、そこから次の戦いに向けて新たな施策を検討する必要があります。

これらにあげられてきた行動の全ては、マーケティング活動の一環であると考えられます。

ちなみに、究極の目的として


ピーター・ドラッガー

「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。」


これは、秦が戦わずして勝つ国になるということですね。秦国に対して、敵国が魅力・脅威を感じ「戦わずして勝つ」。マーケティングなくして、商品が売れることが理想だということです。

マーケティングの役割というのは多岐に渡り、企業活動の全般となります。よくいう、ここでいう勝つ仕組み(売れる仕組み)を創るのがマーケティングになります。

と、長々と説明しましたが、ここまでは割と最近では多くの方が認識している内容です。

本題に戻りますと、デジタルマーケティングとは?

実はこの言葉になると、急にマーケティングの定義を狭義にしてしまう方が多いようです。

  • SNSを利用しエンゲージメントを上げていく
  • SEOを使い集客を行う
  • アナリティクスを活用し最適な広告運用を行う
  • SNSを利用し顧客満足度を上げていく

と、捉えられることが多いです。もちろん、間違いではありませんが、大きな定義としてデジタルマーケティングはあくまでもマーケティングの中の1つの手法でしかありません。

しいて言えば、マーケティングの中のデジタル化出来る部分はしてしまおう!ということです。

その為、陥りがちなのがデジタルマーケティングを始めよう!という方針を打ち出した場合。そもそもの社内でマーケティングを取り入れてなければ、デジタルマーケティングを活かすことが出来ないのです。

例えば、先ほどの漫画キングダムの例でいうと、デジタルマーケティングを活用することで

  • 敵の情報をより細かく分析することが出来る(人数、特性、構成)
  • 秦軍という魅力をSNSで広げれば認知度も上がり、賛同者も増え軍の補強が可能
  • 経験と実績を分析することで、軍の強み弱みを分析し強化を計る

さらに上記の情報をリアルタイムで獲得し、分析する事が可能です。

ただし、これだけを行おうとしたところで前述に述べたマーケティングが社内で浸透していなければ、デジタルマーケティングを活かしきることが出来ません。

デジタル化できる部分と、出来ない部分がある事。そもそものベースがマーケティングにあるということを忘れてはいけないのです。

広義のマーケティングが存在する中で、デジタルマーケティングは初めて活用されるものであるという点を忘れないようにしましょう。

あくまでも、マーケティングの中にデジタル化されることで、有意になるものがあるということです。

それを、一つの手法と考えた時、改めて現状なにが必要なのかを考える機会になるでしょう。

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