米国進出を目指す旅行関連企業必見!インバウンド需要の徹底分析と対応策

筆者が一年前に京都へ旅行した際のことです。ホテルに宿泊した日の朝に朝食会場に向かうと、驚くべきことに、席の8割ほどを占める大勢の外国人観光客が朝食を食べており、一瞬「あれ、ここ海外だっけ?」と顔を見合わせてしまうほどでした。日本の観光名所なのに、日本人の観光客がほとんど見当たらない、そんな現象を目の当たりにしました。

もとより国内外から観光地として人気の高い京都ですが、特にコロナ禍が明けてからの訪日外国人は目に見えて増加しています。外国人旅行客の数が回復の兆しをみせる中、訪日観光客向けのサービスを展開することをご検討されている企業様もいらっしゃることと思います。今回は、訪日米国人向けの旅行産業に目をむけ、彼らが日本の旅行で求めるもの、つまりインバウンド需要とその対応策の例をあげていきます。

(参照:観光庁  https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/shutsunyukokushasu.html  参照日:2024年7月2日)

 

日本企業が知るべきインバウンド需要のポイント

日本企業が米国人観光客にアプローチするためには、旅行者のニーズを知る必要があります。旅行者の目的はさまざまです。ショッピングを楽しむ人、日本での文化体験を求める人、温泉施設などでのリフレッシュを目的とする人など、それぞれのニーズに対応した商品やサービスを提供することが重要です。

多言語対応の強化は観光業において重要な意味を持ちます。特に英語表記の標識、看板は旅行者に安心感を与えることでしょう。昨今では翻訳アプリなどの登場により言語の壁が低くなってはいるものの、万能と言い切れるものではありません。例えば公共交通機関に関しては、英語の表記やアナウンスに対応しているのは一部の都市だけで全国各地でその動きがみられるわけではありません。

旅行会社を通さず個人で旅行を手配する観光客が増加しているからこそ、「旅行会社のサービスを受けるメリット」を強調することが必要になります。そのサービスの中に通訳や英語を使用できるガイドは旅行者にとって心強い存在になることでしょう。

また、国内外に関わらず旅行者は旅行前にインターネットで情報収集を行い、口コミやレビューを参考にする傾向が強くなっています。以下のようなSNS、またwebマガジンは旅行者が旅行先を選定する過程において、視覚的に重要な役割を果たします。インターネット上に挙げられた風景写真や観光スポットの動画は、旅行者に「自分の目で直接この場所を見てみたい」というきっかけを与えます。

(参照:訪日ラボ  https://honichi.com/visitors/northamerica/us/data/ 参照日:2024年7月2日)

インバウンド需要を知るということ

インバウンド需要に適切に対応するには、まずインバウンド需要を知る必要があります。まずは一つその例をあげてみたいと思います。

2023年6月に訪日旅行情報サイト「地球の歩き方 Good Luck Trip」が「訪日外国人が日本旅行中に困ったこと」の調査結果を発表しました。

この調査では、全体回答者891人の第1位は「Wi-Fi環境」(31.5%)、第2位は「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」(20.2%)でした。喫煙者237人では、「喫煙できる場所の少なさ・わかりにくさ」(44.3%)が第1位。この調査結果は複数のメディアで報道されました。

(参照:マイナビ https://news.mynavi.jp/article/20230609-2700385/ 参照日:2024年7月2日)

例として第1位となっているwifi環境に着目してみましょう。海外に旅行する上で欠かせないのは安定したネット環境です。アメリカ国内では街中、レストラン、滞在先のホテル、メトロバスと至る場所にフリーWi-Fiが設置されていますが、日本のフリーWi-Fiはまだ認知度自体が低いと言えます。

2020年に総務省が発表した『無線LAN利用者に対するアンケート調査』では、公衆無線LANの認知は高く、約96%の人が知っているが、実際に利用している人はその半分程度の46%に留まっているという結果が報告されました。これは日本のフリーWi-Fiの環境が十分に整っていないことを意味します。訪日米国人がこの環境に戸惑うのも想像に難くありません。

(参照:総務省 https://www.soumu.go.jp/main_content/000756068.pdf 参照日:2024年7月10日)

以上のような、外国人観光客が抱える「困ったこと」の改善策として挙げられるのは、日本旅行用のSIMカードやポケットWi-Fiです。このようなサービスはインターネットや空港のカウンターで多く見られ、なくてはならないサービスの一角となっています。

この種のサービスを提供するにあたって、前セクションで言及したように、多言語に対応したサイトを開設することは外国人観光客に対する良いアプローチの一つだと言えるでしょう。

おわりに

今回は訪日観光客の中でも主に米国人向けのサービスの提供を目指すインバウンド事業主の皆様にとって、インバウンド需要の分析とそれに基づく対応策が重要であるということをお伝えしました。本記事で紹介したインバウンド需要の分析は、インバウンド市場での競争力を高めることになります。この先も数を増やしていくであろう訪日米国人を迎え入れるにあたって、サービスの改善は必須事項となっていくことでしょう。

アメリカ市場向けPR・マーケティングのご相談は下記よりお問い合わせください。

Picture of Global Door

Global Door

Global Door は米国進出支援事業で日本No.1 を目指す グローバルソリューションサービスです。アメリカ市場に精通した現地スタッフが米国ビジネスに必要な課題を一気通貫支援します。

関連する記事

GLOWKEYは、「グローバル(Global)市場で成長(Grow)する鍵(Key)を磨き続け、私たちがグローバルマーケットの扉の先の案内人になる」という想いから名付けた社名です。

上部へスクロール